この特許が、研究や製造現場に少しでも役立てば。
株式会社第七機械設計が用意できたのは、日本特許第7750589号の機構と、それを実装した参照機です。この機構が研究対象としてどこまで役立つか、どのような使い方ができるかは、まだ分かりません。
もし研究や製造現場で検討する価値があれば、研究・評価の対象として関心を持っていただければ幸いです。ライセンスの案内は本ページ末尾をご覧ください。以下では、機構と参照機の現状、関連し得る研究領域、日本国内での研究・評価に向けた方針を記載します。
IVI-360が用意できるのは、身体の選択肢です
IVI-360は、被検査物を開口の周囲で支持し、可動カメラが開口の上側と下側へ到達する外観検査機構です。適合する製品では、重い製品を把持し、持ち替え、上下反転して置き直す代わりに、カメラの位置と角度、製品の水平回転を組み合わせて視点をつくります。
製品の下側へカメラが回り込めること自体が、研究の本質とは限りません。本質は、どこを見て、得られた画像から何を判断し、その判断方法をどう組み立てるかにあります。
適合する製品であれば、その研究成果を使うために、重い製品を把持・反転する別の機構や、それとの協調制御を新たに完成させる必要がありません。必要な視点をつくる機械側の構成は、参照機としてすでに動いています。研究成果が生まれたとき、別の機構の完成を待たず、現場へ持ち込んで試せる位置にあることが、この身体の意味です。
発明者が形にできたのは、特許機構と、それを実装した参照機までです。その先をどう使い、何を実現できるかは、専門の研究者や企業の研究部門の知見に委ねたいと考えています。
人も作業できる構成を残しておく
人は見にくい箇所があれば視線や光の角度を変え、判断が難しければ製品を少し回します。この何気ない観察動作を、5指のロボットハンドで重い製品を器用に持ち替える課題へ、そのまま置き換える必要はないのではないかと考えています。
適合する製品では、あおる動作をカメラ側へ、回す動作を開口付き回転ステージへ分ける。製品を支持したまま水平に回し、6軸ロボットがカメラの位置と角度を変える。この構成なら、すべての観察動作を人型の身体に担わせずに済みます。
ヒューマノイドが本格的に普及した後も、保守、故障、復旧、機種更新はなくなりません。とくに日本の中小工場では、停止に備えて同じヒューマノイドをもう1台持つことや、専門の保守人員を常時確保することが大きな負担になり得ます。
そこで、機械だけに閉じた工程にするのではなく、安全に停止・切替したときには人も製品を観察し、判断を引き継げる構成を残しておく。IVI-360はヒューマノイドを否定するものではなく、人と機械のどちらも仕事を続けられる身体の方が、日本の製造業、とりわけ中小工場の構造に合うのではないか、という仮説でもあります。現在の参照機が人との即時切替を実現済みという意味ではなく、今後の実装に持たせたい設計思想です。
研究対象になり得る領域
・Vision-Language-Action model(VLA)
・Vision-Language Model(VLM)と視点プランナー
・robot foundation model
・embodied AI / physical AI
・robot learning
・active perception(能動視覚)
・next-best-view selection / viewpoint planning
・multi-view visual inspection
・cross-embodiment learning
・visuomotor policy
IVI-360は、VLAやrobot foundation modelそのものではありません。現在の参照機は、固定プログラムとタスク固有の画像分類器で動作する外観検査装置です。
この機構が用意するのは、適合する製品について、重い製品を何度も持ち替えて反転させずに、カメラ側で上側と下側の視点をつくるための身体です。VLA、VLM、active perceptionなどを実機へつなぐとき、「製品をどう持ち替えるか」と切り分けて、「どこを見て、何を判断するか」を検討できる可能性があります。
モデルが視点を要求するインターフェース、多視点データセット、基盤モデルによる制御は、現在の参照機に実装済みの機能ではありません。この機構が研究に役立つかは、詳しい方に見ていただければと思います。
参照機の現状
現在あるもの
・市販の6軸産業用ロボット、1台のカメラ、照明、製品別治具
・開口付き回転ステージ1軸
・製品ごとに設定した固定プログラム
・タスク固有の画像分類器
・日本特許第7750589号(発明の名称:外観検査装置)
・稼働する参照機1台
日本国内で研究・評価をご検討の方へ
株式会社第七機械設計では、日本国内で行われる研究・評価を対象に、事前登録による無償の特許ライセンスを準備しています。IVI-360の機構が研究に役立ちそうでしたら、大学、研究機関、企業の研究部門などで、自由に検討していただければ幸いです。
発明者は、職務で長年、海外の製造現場に携わってきました。日本国内の産業に直接関わる機会が少なかった分、この特許が国内の研究や製造業に少しでも役立てばと願っています。
この特許が研究や製造現場で少しでも役立ち、そこから生まれた成果や知見が広く社会に活かされることを、心から願っています。
対象範囲・条件・登録方法は正式な案内でお知らせします。本ページはライセンスの許諾ではありません。ライセンスについては株式会社第七機械設計へお問い合わせください。実装時には、それぞれの環境に応じた安全防護、リスクアセスメント、照明・治具設計が必要です。